石井のブログ2

ラジオDJ、ナレーターなど話す仕事とときどきレコメンド書き。音楽中心マイペースなブログ。

お能の話

去年の話になるのですが、

クリスマスにお能を見させていただきました。

クリスマス能(笑)🎄

(ちなみにイヴは、

くりぼっち@アナログレコードバー

f:id:YukikoIshii:20170107002300j:image

 人生で2回目のお能

実は中学生の時に、

芸術鑑賞でお能狂言を見たことがありまして、

 14歳のクセに結構楽しかった思い出があります。

 

その時に見たのは、「羽衣」という演目。

天女の羽衣のお話、だったと思う…。

今回は、歌舞伎でもおなじみの「道成寺」でした。

 

中学生の時に見て面白いと思ったのが、

魂持ってかれる感、ハンパない!ってこと。

 

能面を付けた天女が舞うと、ふわりと本当に

浮いているようで、その動きに意識も一緒にふわふわする、

みたいな。

 

で、ひさびさに見たお能ですが、

やはり魂持ってかれる感、ハンパなかった!

 

まず衣装が美しい。オレンジを基調とした

着物は、舞台に映えてうっとり。

 

それから、能面の表情がスゴい。

光の加減や顔の角度によって、表情が全然違うのよ。

ある時は、息を飲むほど美しく、

ある時は、幼く可愛らしく、

でも時折、憂いを帯びた表情にも見える。

まるで、ミステリアスな美女的な。

 

道成寺はお寺の釣鐘の中で、

美しい女性が本性の蛇に変身するのですが、

般若の面になった時の表情もスゴいのよ。

 

怒りで恐ろしい印象もありつつ、

どこか悲しそうで、哀れと思ってしまうわけで。

 

オカメのような能面と般若では、

動きも全然違うので、静と動の両方が味わえます。

舞台の使い方も、ぜんぜん違ってくるし。

 

歌舞伎のような大見得を切るなどの

派手なアクションはないけど、

その代わりに、じわじわと心に迫って、

気づいたら魂を持って行かれる…と言った感じ。

人間の業を感じます。

 

14歳の時に、能を見る機会があって良かったー。

当時、なんで能が良いって思ったのか

良く分かりませんが…。

割とカルチャー・マセガキだったんだと思う。

 

今度は源氏物語の「葵の上」とか、

「黒塚」とか見たい。

絶対に、怖さと哀れと美しさが共存した世界なんだろなー。